レッスン時にこんな疑問がありました。
「USBメモリにタイピング練習ソフト(フリーソフトウェア)を入れて、他のパソコンで練習しようとしたのだが、どうしてもそのソフトがUSBメモリに入らない。」
どえらい大きなファイルで、メモリの容量を超えているのかな、と思って見てみると、デスクトップ上のショートカットアイコンをUSBメモリにコピーしておられました。
ショートカットとは
ショートカットアイコン=ショートカットファイルは、実行が可能ないわゆる「プログラム」ファイルが存在する場所までの道筋を示した住所メモのようなものです。
パソコンはショートカットファイルに書かれたプログラムの住所を元に、実行できるプログラム本体をパソコンの中から探し当てて、そのファイルを実行します。
つまり、ショートカットファイルだけをAというパソコンからUSBメモリにコピーしても、そのショートカットファイルに書いてある住所が、Bというパソコンに存在していなければ、宛先不明ということになりプログラムは実行されません。
通常プログラムはパソコンの内部のわかりにくいところに保存されています。プログラムの実行にはたくさんの他のファイルが必要になることが多いので、必要なファイルとともにパソコンの奥にひとつのフォルダを作って、たくさんのファイルと一緒に保存されているのです。
ですから、デスクトップ上にあるプログラムのアイコンは、ほとんどがショートカットファイルです。ショートカットファイルであるのか、そうでないのかを見分けるのは、アイコンの左下にクリッとした下矢印がついているかどうかで区別することができます。
では、プログラム本体はどこにあるのかというと、このショートカットファイルを参照してみると書いてあります。なにしろ、ショートカットファイルはプログラムの住所録なんですから。
ショートカットからプログラムを見つける
参照手順は、ショートカットのアイコンを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
すると、ダイアログボックス(小さめのウィンドウ)が表示されます。その中の「ショートカット」というタブに「リンク先 (T: )」という部分がありますが、そこがプログラムの住所になります。
そして、そこを開きたい場合は、「リンク先を探す (F:)…」というボタンをクリックします。
新しくエクスプローラー(ファイルを見るソフト)でフォルダが開かれます。デスクトップにあったショートカットアイコンと同じデザインですが、本体のファイルにはショートカットの目印であったクリッとした矢印はありません。周りにたくさんのファイルがありますが、これらはこのプログラムが必要としているファイルですので、誤って削除したりしないようにしましょう。
ショートカットを作成するには
ショートカットファイルからプログラム本体を特定する方法をご紹介しましたが、逆に、ショートカットファイルを作成するのは、以下のように簡単にできます。
プログラム本体のファイルを右リックし、「送る」〜「デスクトップ(ショートカットを作成)」とクリックします。すると、デスクトップにはショートカットアイコンが表示されているはずです。
ショートカットはプログラムだけでなく、ご自身で作成されたワード文書やエクセル文書など、たいていのもので作成できます。よく使うものはこうしてショートカットをデスクトップに置いておけば、いちいちフォルダを開く手間は省けますね。
ただし、前述した通り、USBメモリなどにコピーするときには注意が必要です。持ち出したと思い込んでいたら、実はショートカットファイルだったなんて、お仕事の場面では致命的なミスにもなりかねません。
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